大きな家のボロキッチン
別居だったはずなのに! ある日突然の「壁紙選んでね」という義母の言葉に呆然、あれよあれよという間に同居のための改装終了。 卯年生まれの私も義母が雑事から解放された年齢になりました。うさぎが茨の道を脱出できる日はいつ?
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世間では、明日から仕事始めということでしょうか。
年明け最初の日曜日が終ったら、今年初の引き落としが始まります。
準備万端にしていたつもりでしたが、クレジットカードの引き落としを一件、失念していました。
普段使っていなかったクレジットカードも総動員してやり繰りしてますから、気をつけないといけません。
このクレジットカードの引き落としに設定している銀行は当日入金でも間に合うはずですので、明日は出勤前にまずATMに行かなければ。
このお金は用意してあるので大丈夫です。
お金のことを考えていたら、お正月気分もすっかり抜けてまた動悸がしてきました。
昨年末にはまたもやカードローンに頼り、カード1枚でたやすくお金を手にする恐ろしさと利息の大きさを肝に命じたはずでした。
想定内とはいえ、この借金地獄からの逆転劇はいつ始まるのか不安になりました。
頭の中で考えを巡らすだけでドキドキしていた心臓も、子供達の帰省で思いがけず楽しく過ごしたお正月にかき消され浮かれ過ぎてたかもしれないです。
幸先がいいなどと喜んでた気持ちが吹っ飛びました。
年を重ねるごとに速度を増す時間の経過は、返済という日も瞬く間に連れてきます。
あちこちに分散された返済日は、商売屋から切り離され少しだけ普通のサラリーマン家庭に近づいた私を翻弄します。
商売をやっていた時のように日銭が入るわけではないので、その場凌ぎの自転車操業は無理です。
この「その場凌ぎ」が今の自分たちの首を絞めてるわけですから、なんとか脱却しないといけないのですけどね。
年末、街がクリスマス色に染まった頃「ああ、年内の進展はないな」と腹を括りました。
いっぱしにお正月気分に浸って自分の状況を忘れてた?
苦しいです。
今月もまた大きな返済日が近づいて来ます。

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仕事から帰る頃には、子供達はいない。
朝、出勤前に声を掛けました。
義母が留守だから廊下へ出るのに何のためらいもなく、ドスドスと階段をあがりながら「おーい」と誰にともなく声を掛けてみました。
正月休みを満喫中の息子達はまだベッドの中で、私の声が届いているのか否か、うんうんと首を縦に振りながら片手をあげた。兄弟揃って同じような反応でなんか笑えました。
子供といっても、世間から見たらオッサンの領域に片足突っ込んだ大人だけど、寝顔は小さな頃の面影をなぜかふつふつと思い出させて、朝からせつなくなりました。
仕事が終わったら、子供の代わりに義母がいるんだろうな...
いつものように日常ははじまりつつあります。
「ただいまー」
子供達はいないはずだけど、大きな声で言ってみました。
何十年もの長い年月をこの家で暮らして、何回「ただいま」って言ったかな?、わからないです。
言えませんでした。言いたくありませんでした。
小さな声で「言って参りました。」そうつぶやいて部屋にこっそり逃げ込むんです。それが日常でした。
義母はまだ帰ってきてませんでした。
急いでお風呂に入っとこう!部屋に入りバッグを置くのももどかしく、急いでお風呂場へ。湯船に浸かっているとマザオが義母を駅まで迎えに行って来ると言いに来ました。
迎えに来て欲しければ、普通は予定時間を告げた上ではっきりした時間が分かり次第、何時何分に到着するって連絡しませんか。
私が帰宅した時、マザオは義母が今日帰るのかも聞いていないと言い、電車に乗る前に電話くれるんじゃないの?と呑気に構えてました。
無関係を装ってた私ですが、ムカつきました。義母の自由奔放な行動に!
最寄り駅に到着する寸前に連絡してきたようです。
慌てて浴槽から立ち上がりお風呂から出ました。
いくらなんでもそんなすぐには帰えられるわけがないのですが、なぜか気が急いて速攻出てしまいました。
一息ついたら、テーブルの上のポチ袋に気がつきました。
子供達からのお年玉です。
なぜか、無性に泣けました。

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