大きな家のボロキッチン

別居だったはずなのに！ある日突然の「壁紙選んでね」という義母の言葉に呆然、あれよあれよという間に同居のための改装終了。卯年生まれの私も義母が雑事から解放された年齢になりました。うさぎが茨の道を脱出できる日はいつ？

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2016
09/09

しらじらしい

早起きというより、まだ夜中のうちに出発しました。
今は誰も「やるべきことをやってから行け」などとイヤミや出掛けることに水を差す者もいません。

途中のサービスエリアでコーヒータイムと仮眠をとって、
でも、私は一度寝たらもう目を開けてるのが辛くて、そのまま居眠り状態で気がついたら到着間近でした。

息子のところへ車を置きに行ってきたのです。

出勤前の僅かな時間に初めて入った息子の部屋。
入社して以来、すべてが会社のお膳立てでしたので訪問は控えてました。

掃除も洗濯もしている様子が伺えましたが、自炊はどうでしょうね。
社食と外食で済ますことが多いのかもしれませんが、なんとか落ち着いた生活を送っているのが垣間見れて安心しました。

三人で小さな部屋を出発し、息子は会社へ、マザオと私は駅へ向かうため、そこで別れました。

道中は寄り道しながら観光して帰るつもりでやってきたのですが、いざとなると大きな駅は右も左もわかりません。
喧嘩もんかで、どうにか最初の目的地に着きました。

それにしても暑かったです。
あまりにも暑くて、いい年をしながらアイスを舐めながら歩き、それでまた喉が渇いたと言っては炭酸を飲み、トイレを探し．．．

ぐったりして帰宅しましたが、マザオは何度も楽しかったねと言います。
確かに。
体は疲れたけれど、後のことを気にせず、帰宅拒否症どころか早く帰りたいとさえ思う今回の外出は面白かったです。

明日も仕事なので寝ようと思います。目がしょぼしょぼしています。
車を手に入れた息子はきっと楽しい週末を過ごすのだろうと想像して、もちろん心配あるけれど、私も気持ちだけはワクワクしたままです。

そんな気分をぶち壊しに義母が部屋へやってきました。
マザオが応対したのですが、「どこか出掛けてたの？」と、しらじらしい質問を繰り返します。

切り上げてドアを閉めようとすると「あ！」とばかりに次の質問を考え出し、とうとう「車はどうしたの？」

義母の車は買い取ってもらったこと、私たちは車を変えること、マザオが話したはずです。
ただ息子のところへ車を持っていく話はしていません。心配だとか細かいことを、わからないくせにしつこく聞いてくるだろうから。

おそらく息子が車を持つことを察知してるんだと思います。
初孫である息子の状況を聞き出したくて仕方ないのでしょう。
普通であれば、息子へ車を贈るくらいの貯金ができても不思議ないと思うのですが、義母の貯金はゼロです。関わるのは話だけで、しらばっくれてやたらに首を突っ込んできます。