大きな家のボロキッチン
別居だったはずなのに! ある日突然の「壁紙選んでね」という義母の言葉に呆然、あれよあれよという間に同居のための改装終了。 卯年生まれの私も義母が雑事から解放された年齢になりました。うさぎが茨の道を脱出できる日はいつ?
懸賞でIH対応のフライパンが当たりました。
もちろん嬉しいです。嬉しいのですけど、うちはIHではありません。
それに今、メインで食事の支度をするのはマザオですから。
あくまでもボロキッチンです。
狭くて小さくてシステムキッチンの翳りも見えない、今時の新しいアパートですらもっと素敵なキッチンではないでしょうか。
私の居場所を作ってくれたボロキッチン、実父亡き後の生命保険金から捻出された形見とも言える存在です。大切に思う気持ちは今も変わりません。
でも、それとは別にずっとこのキッチンで我慢してきた、そんな思いが時々顔を出します。
フライパンひとつから、広くて近代的なキッチンへの憧れと妄想が止まりません。
義母の使っているキッチンは、この家を建てた時には最新のシステムキッチンでした。
収納も広さも十分すぎるくらいでビルトインのガスオーブンもありました。
最初は私がメインで使っていたんですけどね、新しいキッチンでウキウキお料理なんて程遠い世界でした。
来る日も来る日も全員の食事の支度とお弁当、幼い子供をおんぶして目が回りそうでした。頻繁なホームパーティーの度にオーブンなんかなければケーキも買ってこれたのに!と思ったものです。
広い分、掃除も大変で白いキッチンはすぐに汚れを拭き取らなくてはなりませんでした。
私がボロキッチンの完成とともに引き上げてから、まともに掃除したのか定かでありません。あの義母ですからね。
義母は換気扇の掃除を怠って一度交換しているのです。
油汚れで壊れたんです。
私が嫁に来た頃から「年だから換気扇は掃除できない」とか言ってましたから。
ビルトインのガスオーブンはガラクタの収納庫になっていたようです。
義母に変わってから、多分一回も使われることなく、その使命を終えました。
あのキッチンに未練はありません。
私の意見など何一つ入ってないし、勝手に押し付けられたキッチンで散々苦労してきたからです。
でも、ずっと思ってました。
いつか憧れのキッチンで思うがままに腕をふるってみたいって!
大した腕前ではありません、普通の主婦ですけど。
ボロキッチンへの思いとは別に、あこがれのキッチンを思って切なくなりました。
我慢ばっかりの人生なんてもう捨てたい!
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この記事へのコメント
無題
Re:無題
ポイって出来たらいいのですけどね...