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大きな家のボロキッチン

別居だったはずなのに! ある日突然の「壁紙選んでね」という義母の言葉に呆然、あれよあれよという間に同居のための改装終了。 卯年生まれの私も義母が雑事から解放された年齢になりました。うさぎが茨の道を脱出できる日はいつ?

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不動産屋さんが製作した契約書の下版を受け取りました。
うちが有利になる展開にもっていってくれたので、このまま判を押せれば今までの苦労も吹き飛ぶと思います。

今日は契約内容とうちの意向の再確認があっただけでした。

「これで決めて来ます」
不動産屋さんの力強い言葉にワクワク感が半分、不安が半分です。

前回もこの下版までは行ったのですよね。
そして、契約寸前で破談になったのです。
だから判を押して契約が成立するまでは安心出来ないんです。












もう週末です。
連絡は週明けになるのでしょうか。
一抹の不安がぬぐえずに悶々としています。

そして、息子もまた悩みどころなのです。
脱ぎっぱなしの衣類と食べっぱなしの容器やゴミの中で暮らしていれば健康な人でも気が滅入ると思います。

掃除してさっぱりした部屋に帰ってきた息子は電話越しから伺えるほど弱っているようには見えませんでした。

多少の弱音は吐くけども、仕事ができないわけでもないようです。
ただ、質問することが多い、こなすペースが遅い、自分が情けないと言うのです。

こうして弱ってる自分にみんなが心配したり励ましてくれたりするのが辛い、結果、自分のせいで人の仕事の邪魔をしてるのが申し訳なくて会社の中での居場所がないと言います。

普通の状態なら、今その口が言ってる言動をやめるだけで改善するじゃん!と思えるようなことを愚痴っているだけで、さほど深刻に悩んでるようにもみえません。

私が行ったことで虚勢を張っていたのかもしれないですけど。

夜遅くまでたわいのない話をしていましたが、私が限界。
昼間の疲れで知らない間に寝てしまったようでした。
息子も睡眠不足が続いているはずなのになぜか眠れないと言います。話をきいてあげるつもりが寝てしまってはね..

出社したあと大掃除の仕上げをし、スーパーへ行っておかずをつくり、おにぎりを作り、冷凍庫へも保存しました。なるべくさっと捨てて片付けが終わるようにラップにくるんだり使い捨て容器に入れたり。

夕方、来た時に会った場所で鍵を渡しました。
「やっぱ、だめだー」
泣きそうな顔の息子をみたら、もう一晩泊まって朝一番の新幹線で帰ろうかとも考えました。

また来るから!ね!
おしりをぽんを叩いて別れてきましたけど、なぜか涙が込み上げて来ました。
ぐっとこらえて帰ってきましたけど、

やさしく受け止めるべきか、ここは突き放してでも自力で乗り越えさせればいいのか、悩みます。

ボロキッチンの出来る前、辛くて毎日泣いていた自分と重ねてみれば結局は自分で乗り越えるしかないのですけどね。

私は逃げなかった。
別居も離婚も選択出来なかった。
だからきっと息子も乗り越えてくれると思うのだけど..

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昼休みの息子と落ち合う直前にマザオから連絡が来ました。
今から不動産屋さんがうちに来るって!

何のために?
契約条件の確認だそう。

ということは話が進んでる?
そうだって!

とにかく詳しいことは不動産屋さんが来てからでないとよくわからない、とまあ、思わせぶりな連絡でした。

そのまま息子と落ち合うはずが都会の雑踏でひとり迷子になりあっちへ行ったりこっちへ戻ったり、やっとのことでたどり着きました。

鍵を受け取りアパートへたどり着いた時にはヘトヘト。
中へ入って絶句しました。











ゴミ屋敷とまではいきませんが、まあ凄まじい事!
どこから手を付けたらいいのか...

まず洗濯です。
肌寒かった六月まで使っていたと思われる寝具や長袖が抱えきれないほどです。
息子の一人暮らし用に買った洗濯機では何回かかるのでしょうか。

しかも、ベランダがそんなに広くありません。
浴室にぶら下げるにしても限度がありますし。

コインランドリーを探すと一キロも歩かねばなりません。
でも背に腹は変えられないのでアパートとコインランドリーの二カ所で洗濯物をやっつけることにしました。

まるで行商にでも行くのかと思えるような出で立ちで、いいえ、行商のように背負えたらもう少し楽だったかもしれません。

洗濯物を入れる大きなバスケットに山のように押し込んで抱えてもって行きました。
炎天下と歩くと意外と重さが堪える洗濯物の山。

この時点で足が痛いのに四往復で洗濯物をやっつけました。

そうするとあとは意外にスムーズに。
とはいえ、床を拭き上げこれで終わりと思った時にはヨロヨロでご飯を作る気力も時間も残されていません。

息子が帰宅してふたりで回転寿司へ出掛けました。
あまりのことにすっかりマザオの存在を忘れてました。
ラインが何本も入っていました。

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