大きな家のボロキッチン
別居だったはずなのに! ある日突然の「壁紙選んでね」という義母の言葉に呆然、あれよあれよという間に同居のための改装終了。 卯年生まれの私も義母が雑事から解放された年齢になりました。うさぎが茨の道を脱出できる日はいつ?
二人の小姑が相次いで嫁に出て、どれほどホッとしたことか。
愕然とすることは、まるで作り話のように日々あったけど、もう同じ屋根の下に住んではいないのですから。
小姑たちの度々の実家滞在も、店へ行ってる時間が長い私には同居から解放された喜びの方が大きかったのです。
なんにもまして、実家が費用を出してくれたボロキッチンの籠城部屋がありました。
これから少しずつ自分を主張していこう!
この家の中心人物は義母でも小姑でもなく、あくまでも働き盛りのマザオと跡取りだと騒ぎ立てた息子ではないか!
私の密かな想いとは真逆の方向へ物事は進んでいくのでした。
車で一時間半、往復で三時間の距離へ嫁に行った小姑がまさかの日参になるとは思いもよらないことでした。
経理は私の仕事、それが小姑の言い分でした。
嫁に行っても実家の家計を牛耳る小姑をたしなめたのは義父でした。
が、一言で言うなら惨敗。義母と小姑らの結束した屁理屈と怒号にだんまりになりました。
義父が私にそっと言った「時期が来れば」。
その時期はまだまだ先のことでした。
さすがに疲れたか、小姑の日参が数日おきになり週一くらいになってきました。
週一でもゲンナリなんですけど、日参からの週一ですからずいぶんとホッとしたものです。
ところが、もう一人の小姑が頻繁に帰省してくるようになりました。
スープの冷めない距離に住むこの小姑は泊まっていかないことだけが救いだったのに、風邪を引いいたから、夫が出張でいないからと、居候のような状態でした。
今思えば離婚の前兆だったんです。
やっと小姑から解放されたと思ったら、出戻りの事態になりました。
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