大きな家のボロキッチン
別居だったはずなのに! ある日突然の「壁紙選んでね」という義母の言葉に呆然、あれよあれよという間に同居のための改装終了。 卯年生まれの私も義母が雑事から解放された年齢になりました。うさぎが茨の道を脱出できる日はいつ?
自分が家事を担ってた頃は、主婦業の大変さをわかってもらえないと恨みつらみでいっぱいでした。
今では大半のことはマザオがやってくれるのでとても楽になりました。
自分が主導していた時は、洗い物くらいやってほしいとか、食べ終わった食器は水に浸けて!とか、脱いだ服や靴下が丸まったまま出さないで!とか、とかく注文が多かったのですが、マザオは何も言いません。
最初は、不慣れな主婦業を手伝う気遣いもあった私ですがだんだんと座ったままの人になってます。
上げ膳据え膳のあげくそのままウトウト、気がつけばテーブルの上はきれいに片付いています。なのに、ちょっとしたことで文句を連発してしまうのです。
やってもらうなら文句は言うな!
いつも私が心の中で叫んでいたことです。
それなのに、なんたることでしょうか。
些細なことなんです。
お茶碗の糸じりのくぼみが汚れてきたり、包丁の柄と刃の境目がなんとなく茶色っぽかったりと、都度の洗い方で汚れが落としきれてないのが気になってしまいます。
私が洗い直してれば、それはそれでマザオが「なに?」と聞いてきます。
手を出さずに指摘だけすれば、不機嫌な顔つきになります。
反対の立場だったら、私も同じだと思います。
でもこういうやり取りにイライラします。
私はもっともっともっと大変だった!
毎日が目まぐるしく辛く重労働だった!
子育て中で二人の幼子を抱えて給食のおばさんのようだった!
それを思えば、今なんてたった二人分、それも専業です。
マザオが何か言い返すわけでもなく、普段からよくやってくれてると感謝しています。
でも、それと感情とは同じようにはいかないのです。

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二階で片付けをしていたらインターホンが鳴りました。
なんとなく義母の気配を感じて体は動かさずに耳だけ澄ましてみました。
やはり、ちょうど義母が廊下へ出たところのインターホンだったようで、
「はーい」と義母の元気はつらつな声が聞こえてきました。
あゝ、出なくていいのに!
ちょうど玄関先にいたのですから対応して普通なんですけど、「勝手に出た」という思いが湧き上がってムカムカした私です。わかってます、勝手すぎる言いがかりだってことは百も承知です。
マザオがすぐにボロキッチン部屋から出てきて、代わって対応している様子が伝わってきました。
大丈夫だから引っ込んでいいと言ってるのに、おそらくマザオの背後にいるのでしょう。
印鑑が入ってる引き出しを開ける音と同時に二度目の「はーい」が聞こえてきました。
そして最後は「ご苦労様です。」
私はただじっと固まって耳を澄ませてただけですが、イライライライラ
そして「引っ込め」と念じていました。
会社へ行ってる時は目に触れることがないのですが、うちにいれば日常のこんなことにも波風が立ちます。
と言っても、一人勝手に波風を立たせてるのですけど。

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