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大きな家のボロキッチン

別居だったはずなのに! ある日突然の「壁紙選んでね」という義母の言葉に呆然、あれよあれよという間に同居のための改装終了。 卯年生まれの私も義母が雑事から解放された年齢になりました。うさぎが茨の道を脱出できる日はいつ?

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人生の半分以上を自営業の商売に従事していました。
今となっては仕事自体が嫌いだったのか、嫁として強制的にやらねばならないことが嫌だったのか、自分でもわかりません。

わかっていることは、毎日が苦痛で辞める日を夢見ていたことです。

ようやく、それが実現し、今の仕事が楽しくて仕方ありません。
同僚パートさんとのたわいない話に愚痴はつきものですが、実のところ歩調を合わせて頷いてるだけでこれっぽっちも不満に思ってないのです。

だって、休みは十分にありすぎるくらいだし、有給もあります。
それに私の手取りは十五万を超えてます。
過酷な自営業から当たり前の職環境になったことで不満など生まれるはずがないのです。

以前に義母がよく言っていた「働いてる人が一番偉い」
私は偉くなりました。











この家で唯一、定期的にお給料をもらっている勤労者は私だけです。
マザオも出張みたいな形で特殊な仕事をしてはいますが、単発なのと不定期なのとで、あてには出来ません。

まだ義父がいた頃、何かにつけて「働いてる人が一番偉い」と言いまくってた義母。
「働いてる人が先」
「働いてる人に決定権がある」

自分で言うのもなんですけど、あの頃から私の働きようは尋常じゃなかったですけどね。
朝から晩まで働き蜂のようでした。
私が家を切り盛りしていたんですけどね。
それらを「働く」要素に入れてもらえませんでした。

店をやめて、正真正銘の「働いてる人」になった私です。
この家で唯一の「働いてる人」です。

マザオも出張サービスのような特殊な仕事をしていますけど、不定期な上に家計を支えるほどのものではありません。

事実、生活費は私のお給料でやり繰りしています。
賃貸で入ってくるお金は、今のところ多額の返済金にあててますから。

水道光熱費、トイレットペーパーや石鹸、目に見えない雑多な生活費を義母の分まで負担してやってるんですよね。

働いて、生活の一端を担ってる私にもっと敬意を払ってもいいんじゃないですかね。

毎日、お勤めご苦労様でした。
お風呂が沸いております。
私は姿を消しますから、どうぞ、ゆっくりお風呂に浸かってください。
それくらいの気遣いを持って生活したっていいんじゃない?

義母にそれを求めたところで虚しいだけだけど、いつか言ってやりたい!
お前の矛盾だらけの言動、よく考えてみろ!って。

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