大きな家のボロキッチン
別居だったはずなのに! ある日突然の「壁紙選んでね」という義母の言葉に呆然、あれよあれよという間に同居のための改装終了。 卯年生まれの私も義母が雑事から解放された年齢になりました。うさぎが茨の道を脱出できる日はいつ?
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ゴミ置場はサラリーマンの社交場
どこかで聞いた昨今の常識だとか?
いつ頃からでしょうか。
ゴミを捨てに行くと出勤途中であろう男性の姿をよく見かけるようになったのは。
決まって若い世代だったのが、最近は働き盛りから年配の方まで様々です。幼稚園へ送るのでしょう、片手は園児の手を引きながら片手はゴミ袋の若いパパさんの姿も多く見かけます。
ゴミ出しなんてありえなかった過去と決別し、ゴミ出しはマザオの仕事になりました。
家のことで追われて、どうせ店へと出勤するんだからとマザオにゴミ袋を持たせようものなら物言いがついてました。それが嫌でゴミ出しはもちろん私の専売特許。
店を閉じてからの契約が決まらない時期ですら、義母は快く思ってなかったと思います。
私の出勤時間はゴミ出しの時間には遅すぎてマザオが出しに行っていました。
昔から、マザオがゴミ袋を持っているのを見つければ「あらあら!」と大げさに驚く義母。
働いてる人が一番偉いはずなのに、変ですよねえ!
義母のボケ防止と自立のためにゴミ出しの手助けはするなとマザオにアドバイスしていた私です。
意地悪をカモフラージュした表現ですけどね、やられたらやり返す!
自分のゴミくらい自分で処理しやがれの気持ちです。
マザオもなるべく手を出さないのが健康で長生きの秘訣と聞いていたようで、納得の放任でした。
健康で長生き..、ちょっと複雑ではありますが手を出さないのは賛成です。
それなのに、今朝、
玄関で鉢合わせした義母とマザオ、ゴミ出しをマザオが引き受けていました。
「寒いし、ちょうど一緒になったから今日だけ」だそうです。
なんのためらいもなく「お願いね」とゴミ袋を手渡した義母。
「あらあら!」
大きな声で言ってやりたい衝動にかられました。

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出かける度の気苦労は無くなりました。
堂々と黙って出掛け、しれっと黙って帰ってきます。
行き先を告げる必要も、黙ってでかける後ろめたさも、無くなりました。
別居してたらごく普通のことが、同居では「一言足りない」ことになったりします。
何も言わない、部屋に引きこもって何をやってるのかわからない、コミニュケーションを取ろうとしない、無い無い尽くしの気の利かない嫁の烙印は簡単に押してもらえます。
子供の服を買いに行くことですら気を使ってこそこそ出掛け、学校行事で一日家を空けるとなれば黙ってでかけることは許されません。
マナーというものがあるらしく?、何度も説教されました。
いちいち報告しなければならない煩わしさから解放されても、同居であるがための出かける度の抜き足差し足は必須です。
冷戦勃発と同時に始まった反撃とともに、私は黙って出掛けることに迷いも気遣いもなくなってきました。廊下の様子を伺う癖は抜けませんけどね。(笑)
子供たちが独立した頃にはすっかり影を潜めた義母の「飛び出す見送り」はなくなりましたが、誰かが来訪した時に冬彦さんの母顔負けの影から様子を伺う視線は健在でした。
自分はこっそり覗いてるつもりかもしれませんが、その巨体が隠れるわけもなくウザいことこの上ありませんでした。
最近、やっと覗き癖もなくなってきました。
私もやっと、いちいち報告しなきゃいけない煩わしさから解放され、それに伴いマナー違反実践中です。
だいたい嫁の行動を監視するマナーってだんだよ!
しかも私は義母へ嫁いだんじゃないし!
結婚して三十年も経った今頃になって吠えながら反撃の無視をしている私です。

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