大きな家のボロキッチン
別居だったはずなのに! ある日突然の「壁紙選んでね」という義母の言葉に呆然、あれよあれよという間に同居のための改装終了。 卯年生まれの私も義母が雑事から解放された年齢になりました。うさぎが茨の道を脱出できる日はいつ?
また雨漏りの気配です。
マザオが確認してみると、天井の染みが濃くなってる感じがすると言います。
一朝一夕に屋根修理など出来るはずもなく、仕方ないですね。
部屋の主の義母は出掛けていて居ません。
お天気の加減もあってか、静かです。
こんな静かな日は、昔の「コンコン」におびえて息をひそめていた自分を思い出します。
コンコン
部屋のドアをノックする音です。
いったい一日に何度ノックすれば気が済むのでしょうか。
以前は、それくらい頻繁に義母の訪室が激しかったのでした。
もっと前は義父まで。
義母に頼んでもやってくれないからと言ってはボタン付け、ウエストゴムの入れ替え、ズボンの裾上げ、なんでもかんでも!
ひどい時は、「布団をあげといてくれ」
完全な女中です。
でも、あの頃は嫌々ながらも「はい」と返事してやっていたんですよ。
バカみたい!
今なら「はあ?」と言ってドアを閉めてやりますが。
コンコン
この後に続くことは、なんで私が?という頼まれ事か相談という名の厄介な決定事項の伝達。
他には、全く関係のない義母自身の話で「なんの用?」というものまで。
家政婦業で忙しい私の貴重な時間を奪う物ばかりでした。
ボロキッチンが出来て、下の子が幼稚園へ行くようになり、僅かな一人時間にコーヒーでも飲もうと思えばコンコン!!
ノックする意味をわきまえていない義母は、コンコンと同時にドアを開けてずかずかと部屋へ侵入します。狭い部屋ですから隠れようもないのです。
部屋から物音を立てれば私が在宅中だとわかってしまうために、年がら年中、息をひそめてた時期もありました。
玄関の鍵を慎重にそぉーっと開けて、抜き足差し足でボロキッチンへ逃げ込むのです。
部屋へ入っても物音を立てないようにひっそりと時間を過ごします。
阿呆くさいことしてたなと自分でも思うんですけど、あの頃は必死でした。
居留守を使うために、冷蔵庫の横に天井から吊るすカーテンを作りました。廊下から足音が聞こえたら静かに急いでカーテンの裏に逃げ込むのです。
まさかカーテンまでは開けるまいと思いつつ、部屋の中へずかずか入り込んで「あれー?いないー?」といつまでも出て行かない義母にイライラと恐怖を覚えたものです。
年月と変わってしまった嫁姑関係が義母のコンコン病を治してくれました。
でも、今だったら、
「勝手に開けるんじゃねー!」とか、
「知らんし!」
なんて言える気がする。
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村
PR
この記事へのコメント
無題
Re:無題
プライバシーとか一切関係ないのですよね。
昔から都合の悪い事は年のせいにして来た義母です。
私もあの頃の義母世代になりましたが、まったく理解出来ません。宇宙人と同居してるようなものですね。あー恐ろしい..(笑)